講義でよく出てくる姉歯事件について、当時強烈な印象をもった覚えがあるが、どんな内容か記憶が薄れているので、簡単にまとめたいと思います。

発覚したのは2005年11月ということなので、もう15年も前のことになりますね。姉歯一級建築士が分譲マンションの構造計算書を偽装した事件で、神奈川県でも藤沢市のマンションが該当しました。全体ではマンション・ホテル等20棟程度あったようです。一連の耐震偽装事件は発覚当初は組織的犯行と報道されていましたが、東京地裁は建築士の個人犯罪と結論づけ、建築基準法違反で懲役5年、罰金180万円の実刑判決を言い渡しました。

当時マスコミで大きく扱われ、震度5以上で崩壊する等の内容でした。柱の太さや壁の厚さ、その中に入れる鉄筋やコンクリートの量が少なく、耐震性が著しく損なわれるということで、自分の買ったマンションや買おうとしているマンションは大丈夫かと調べた人も多いと思います。結果として社会不安まで引き起こし、他産業とは違う、建設業の影響の重大さを認識させられました。

建築主、設計者、構造設計者、施行者と確認検査機関など関係者が多岐にわたります。民間の検査機関が機能しなかったことも指摘されました。この事件を受けて、構造計算適合性判定制度の導入等、建築基準法が改正されました。

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